半焼なら、火災保険はいったいいくら下りるのか?
半焼と判断されたなら、火災保険は半額しか下りない?
これは、火災保険にありがちな誤解です。
半焼か全焼か、これは補償金額に全く関係ないワン!
関係あるなら、元どうりにするにはいくら掛かるか?
これだけなのだワン。
全焼とか半焼とか、火事のニュースでよく耳にする表現ですね。
しかし、何をもって全焼とか半焼とか、区別しているのか今ひとつはっきりしないものです。
話によると、7割以上焼けたものを全焼、2割以上7割未満の場合が半焼、こんな風に区別されるといいます。
すると、不安になってくるのが火災保険の補償について。
全焼ならば全額補償してくれるとして、半焼と判断されたなら半額しか補償してくれないの?
こんな風に思ってしまいます。
また、柱が一本でも残っていれば全焼扱いにはならない、だから火災保険が満額下りないとか。
こんな話を聞いたことがある人もいるかもしれません。
しかし、これらは全て誤解です。
近年の火災保険は、契約で新価実損払いとなっているケースがほとんどです。
火災にあった場合に、元の家を新たに建てるのにいくらかかるのか?
これに応じて、補償がおこなわれるということ。
見た目が半分焼けているから、半焼扱い。
だから、契約している補償金額の半分だけしか払いません、ということはないのです。
「半焼」と報道される程度の焼け方だけれど、元に戻すのに補償金額の満額が必要。
この様に判断されたならば、保険金は満額支払われるのです。
500万円で元に戻ると判断されたならば、500万円の保険金が。
700万円でと判断されたならば、その額が火災保険で補償されるものなのです。
この判断基準に、半焼とか全焼とかは全く関係ありません。
といいますか、火災保険の世界に半焼とか全焼とかの判断基準はないのです。
半焼・全焼とよく似た言葉を保険の話で聞いたことがあるぞ?
それは、恐らく地震保険での半損や全損ではないでしょうか。
被害の大きさによって、一部損、小半損、大半損、全損と4段階に区別。
それに応じて、保険金が支払われるのは地震保険。
例えば、建物の延床面積の70%以上が被害を受けた場合には全損扱い。
その場合に、時価額を限度として地震保険金額の100%が支払われるというものです。
地震の被害は火災と比較すると広範囲に及びがち。
それだけに火災保険とは全く性格が違い、補償も薄くなってしまっているもの。
加えて、保険会社により補償の厚い・薄いもないのが地震保険。
日本で加入できる地震保険は、一律同じ補償内容となっているものなのです。
しかし、火災保険は地震保険と異なり、補償内容は手厚いものとなっています。
加えて、全焼とか半焼とか、全損とか半損とかの区別はないのです。
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