基礎にヒビ発見これは欠陥住宅なのか?
目次
保証期間中に基礎にヒビが入ってしまう、これは立派な欠陥住宅、すぐに対応が必要です。
基礎はいうまでもなく住宅の土台、10年間の保証が法律で義務付けられる重要な部位。
欠陥住宅となって深刻な事態を引き起こす前に、ヒビには早めの手当てが必要です。
昔のことになりますが、私が家を建てた時に、建築業界の友人から「基礎のチェックを怠るな」とのアドバイスを受けました。
引き渡し前に、とりあえず床下収納部分から頭を突っ込んで、基礎をチェックしてみましたが、よくわからなかったというのが本音です。
外回りは問題なかったと記憶しています。
おかげさまで20年ほど、何事もなく住めていますから欠陥住宅ということはなく、問題はなかったのでしょう。
しかし、基礎にヒビなどが入っていたらと考えるとぞっとします。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」にも基礎は構造上重要な部分と定められており、10年間は保証して当然なのです。
そして築年数が若いにもかかわらず基礎にできたヒビは、しばしば指摘されているのです。
平屋、高層住宅関係なく基礎は大切なもの。
場合によっては欠陥住宅か否か、専門家による診断も必要かもしれません。
基礎は家を支える重要な部位、すべてのメーカーで鉄骨を組み、コンクリートを用いて造られます。
通常ならば頑丈この上ないものなのですが、コンクリートにヒビが入ると、そこから水分が侵入します。
すると、鉄骨にサビが発生し強度に影響を与えるのです。
建てて10年間、基礎にはヒビが発生しない、これが欠陥住宅ではない事の条件。
しかしヒビが見つかったとのクレームにメーカーの担当者が飛んでいくと、「ヘアークラック」だったというケースはよくあります。
外回りの基礎では見栄えをよくするために、表面にモルタルを塗って仕上げます。
そのモルタルに細かいひびが入る、これがヘアークラック、髪の毛程度の細いヒビといった意味ですね。
この場合のヒビは強度にまったく影響を与えませんから、欠陥住宅とはなりません。
見栄えだけの問題で、ほとんどが保証の対象外になりますから、できた時期によっては別途コストが必要になります。
しかし、本当のヒビ割れになると深刻です。
ヒビ割れとヘアークラックの違いは亀裂の幅と深さ、幅の目安は0.3mmといいますから、シャープペンシルの芯が刺さればアウト。
ヒビの原因として、地盤自体が軟弱で基礎の設計から問題があった、コンクリートの乾燥が充分でなかったなどがあります。
これらの場合は、欠陥住宅に認定されるでしょう。
しかし、地震や振動などで発生した場合や10年以上を過ぎた経年劣化の場合は、欠陥住宅の認定は難しそうです。
補修はコンクリートの増し打ちやエポキシ樹脂など対応します。
最初の施工でミスがないことはもちろん、万が一の場合でも誠意ある対応がほしいところ。
まずはハウスメーカー選びが重要ということ、当たり前ですが。
もし、地震で基礎にひび割れが入った場合。
「これは保険でカバーできるのかな?」と考える方も多いでしょう。
災害の多い昨今では、ほとんどの方が地震保険にも加入していますよね。
これについては、「補償されます」のでご安心ください。
ポイントは、「大きさ」ではなく「数」。
ひび割れの程度よりも「何か所」にひび割れが入ったのかという「数」でもらえる金額が変わります。
わかりやすく言うと、大きなひび割れが一か所入ったお宅よりも、軽微なひび割れが10ケ所あった家のほうがより多くの保険金を受け取ることができるのです。
(※もちろん、ケースバイケースです。あくまでも一般論です)
ですから、たとえ軽微なひび割れであっても、見つけたら放置しないことが大事。
また、基礎のひび割れが補償が受けられるのは「木造建築のみ」というルールもあるとか。
鉄筋の場合は、基礎は補償の対象になりませんのでご注意ください。
だからこそ、引き渡しの段階で欠陥があったら大問題。
「基礎のひび割れは樹脂を注入すれば耐震性能をカバーできる」という話もありますが、やはり不安ですよね。
不安を解消するために、「非破壊検査」という検査を受けてみるのもオススメです。
これは、簡単にいえばコンクリートの強度を測定する検査のことで、これを専門に行っている会社もあります。
こういった検査機関を利用して調べてもらうというのも一つの手ですね。
費用は、方法によって異なりますが15000円~が目安。
これで安心が手に入るなら、決して高い金額ではありません。
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