電気料金 自由化 丸紅

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「商社」と聞いて、どんなことをやっている会社なのかパッと思いつきますか？

 

簡単に言えば「物やサービスを取引する」会社のこと。

 

そこには、なんと電力も含まれるのです！

 

丸紅はその中でも幅広い産業分野をフォローしている大手総合商社です。

 

「どんな事業をやっているのかはよく知らないけど、“丸紅”という社名だけはよく聞いたことがある」

 

という方も多いのではないでしょうか。

 

「総合商社」という表現で紹介されることが多いのですが、実は日本最大級の発電会社でもあるんですよ。

 

メインは火力発電ですが、風力発電や天然ガス発電（石油や石炭に比べて、燃やした時のCO2の発生量が少ない）などの環境負荷の小さい発電方法にも注力しています。

 

また、世界23カ国と売電契約を結んでおり、アジアの新興国では火力発電所の整備も手掛けているのだとか。

 

パプアニューギニアでは液化天然ガス（LNG）の開発も進めており、東京電力や大阪ガスなどにも販売しているそうです。（電気やガスの原料を販売しているということです。）

 

電力自由化で「少しでも電気料金を安くしなければ」と奔走する電力会社にとって、丸紅はライバルにも味方にもなるということでしょうか！？

 

大手電力会社やガス会社に燃料を供給する商社ではあるものの、丸紅もいわゆる「PPS（新電力）事業者」の一つです。

 

電力自由化を見据え、どうやら再生可能エネルギーの開発に力を入れているようですね。

 

具体的には、水力発電事業の強化を進めており、2020年までに小規模水力発電所を30ヵ所まで増やす計画を進めているようです。

 

また、2014年3月からは大分県でメガソーラー発電所の稼働をスタート。

 

年間発電量は約82MWで、「一か所の事業規模としては国内トップクラス」と言われていますが、丸紅はこれを直接消費者に売るわけではなく九州電力に売電しているのだそうです。

 

電力会社からしてみれば、丸紅から電気を調達することで自社での発電コストを抑えられるわけですから、結果として私たち消費者の電気料金も安くできる！というメリットがありますよ。

 

さらに丸紅は、東京大学と共同で風力発電の研究も進めているそうです。

 

「浮体式洋上風力発電のビジネスモデルを確立すること」および福島県の復興を目的とした事業で、

• 三菱商事や三菱重工、
• 三井造船、
• 古川電気興業、
• 清水建設、
• ジャパンマリンユナイテッド

･･･と名だたる大手企業が参画するビッグプロジェクト！

 

福島県が風力発電の一大拠点になれば、雇用も生まれますし地元の経済も活性化するでしょう。

 

電力自由化というのは、広い意味では

• 「東日本大震災からの復興」
• 「日本（東北）経済の立て直し」

という目的も含まれているんですね。

 

もう一つ、電力自由化に伴う丸紅の動きとして見逃せないのは楽天との業務提携です。

 

楽天といえば「楽天市場」ですが、ここに出店している事業者に向けて電力の販売をスタートするのだそうです。

 

丸紅にとって、楽天が持つ顧客数（出店数は4万店以上）は魅力的だったのでしょうね。

 

今後は、楽天のプラットフォームを活用して電力供給を拡大していくとのことです。

 

「丸紅×楽天」のように、それぞれの企業の得意な分野を共有し、力を出し合ってこの競争を乗り越えていこうという動きが活発化しています。

 

私たち消費者の立場からすると「電気料金が安くなるなら、提携でもなんでもやってくれ！」という感じですが･･･。

 

どんな企業同士が手を組むのか、今後も新しい展開が楽しみな分野ですね。

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