地下室の費用は1000万円超え!注文住宅で趣味を楽しむ空間を
目次
- 地下室を作ると費用はこれだけかかります
- 地下室がある家ってこんな感じ!総額が気になる
- 不随効果とデメリットも確認しておこう
- 地下室は「結露」に注意!
- ドライエリアの有無で金額や住み心地はどう変わるの?
- 実は作れる!地下室が得意な大手メーカー
- 【まとめ】事前のリサーチが費用削減の鍵
地下室には「秘密の部屋」というイメージがついてまわりますが、今時の地下室はとってもオープン。
地下であっても採光に恵まれ、幅広い用途に活用することができます。
そこで気になるのは、費用のコト。
注文住宅で地下室を作るとどのくらいの費用がかかるのか、リアルな相場を調べてみました。
地下室のある御宅にお邪魔したことはありますか?
従来の既成概念を覆す、新しい地下室がじわじわキテます。
専門的には、地下室というのは「天井部分が地面から1メートル以下」にある部屋のこと。
「地下=地盤の下」に作るのですから、土を掘り起さなければいけないという点でお金も時間もかかります。
掘った土を処分するにも、地盤を安定させるにも費用がかるので、安く見積もったとしても一坪あたり100万円の予算は必要です。
さらに、その土地の性質によっても工事の難易度は異なります。
湿気の多い土地では、壁を二重にしたりする必要も出てくるので、地上の部屋を作るよりもはるかに手間・コストがかかるのです。
「地下室の費用は建物の2倍する」という話もありますし、実際に地下室だけで費用が1,000万なんてこともあるくらいなのだとか。
いくらなんでも高すぎるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、その背景には「多くの場合、元々の住宅が地下室に対応していない」という事情があります。
地下室対応ではない家に「オプション」という形で地下室を設置するため、工事も非効率で手間がかかってしまいますし、専門業者に外注したりすることもあるので必然的に費用も割高になってしまうのです。
「マイホームを建てるなら、ついでに地下室もちょちょいっと作っちゃえ。注文住宅なんだから、そのくらいのことは難なくできるでしょ」という程度の認識でいると、まずはその見積もり金額にドン引きすることになるでしょう。
その点、地下室専門のメーカーに依頼すればより格安な費用で地下室を作ることができます。
例えば、神奈川県横浜市のフローレンスガーデンさん。
「陽のあたる地下室」をコンセプトに、これまでの1500棟以上の施工実績を持っています。
価格も「坪単価40万円から」ということで、一般的な住宅メーカーで建てるよりもグッと費用を抑えられるんですよ。
一般的には、地下室のある家はまだまだ「珍しい」部類に入るのではないでしょうか。
実際、建売だと地下室つきの家というのはほぼ見かけません。
当然、賃貸で地下室つきの物件というのも珍しいでしょうから、「地下室のある家」そのものにあまりなじみがないという方が多いのではないでしょうか。
地下室のある暮らしにあこがれは抱きつつも、その具体像をあまりイメージできないという方は、フローレンスガーデンさんの商品ラインナップや施工事例を参考にしてみると良いでしょう。
地下室つきの「Kシリーズ」という商品には3つのタイプがあり、それぞれの費用や特徴は以下の通りです。
Type-L 2,100万円
どんな街並みにも自然に溶け込む、癖のない外観。
それでいて、アーリーアメリカンなラップサイディングがキラリと光る個性を感じさせます。
ナチュラルな雰囲気をお好みの方にオススメです。
Type-S 2,150万円
塗り壁が特徴的な、プロヴァンス風のデザイン。
Type-Lにシャープさをプラスしたいという方にちょうど良いデザインですね。
Type-B 2,300万円
赤茶けたレンガの外壁が、味わい深い重厚感を演出してくれます。
価格はやや高くなりますが、レンガの外壁はメンテナンスの手間が省けるので、結果的にコスパは高いはずです。
外観はこの3タイプですが、道路条件に合わせて東西南北それぞれのプランも用意されており、全11プランから選ぶことができます。
完全なる注文住宅とは言えませんが、構造躯体は注文住宅と同じ「2×6工法」。
断熱性など基本的な性能は注文住宅と共通していますので、品質の面では「規格住宅だから手を抜かれている」ということはありません。
また、なんといっても肝心の地下室が「標準装備」されているというのがポイントでしょう。
寝室、セカンドリビング、ピアノルーム、シアタールームなど、用途に合わせて部屋を仕上げることができます。
他にも、こんなオプションがあるのも魅力的ですね。
- 地下室の高さは標準が2.2mですが、2.5mへの変更が可能です
- 1階の高さは標準が2.4mですが、2.7mまで高くすることができます
- 地下室の一部はビルトインガレージにも変更できます
- プランの回転・反転ができます
一般的には「オプション」の扱いで高額になる地下室つきの注文住宅を、これだけリーズナブルな費用で購入できるというのは魅力的ですよね。
また、地下室を設けることで他にもこんなメリットがあります。
- 地下室は容積率に加算されないので、2階建てしか建てられないエリアでも3階建て相当の広さを確保することができる
- 半地下構造なので窓を設置することが可能で、地下室でも明るい
- 地下室をそのまま露出することで、擁壁工事や高基礎の費用を抑えることができる(→外構工事の分を地下室の方にまわすことでコストバランスを図るということです)
- 1階の床が底冷えすることがなくなる
- 地震に強い
地下室というと「防音対策のために作る(例:楽器の練習室やシアタールーム)」という印象が強かったのですが、限られた敷地面積をフルに使い、なおかつより快適な生活をするために地下室を設けるというテクニックもあるんですね。
一方で、地下室にはこんなデメリットがあることも覚えておきましょう。
- 湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい
- 深さによっては、水を引き込めない
- 雨水が入り込むリスクが高い
特に、「水」の関係は「上から下へ流れる」という自然の摂理を利用できないので注意が必要ですね。
雨水が入り込んで水浸し・・・なんて最悪なケースもありますので、排水関係の知識や施工経験に富んだ業者さんに依頼するのが賢明です。
注文住宅で地下室を作る場合は、業者選びをかなり慎重にやらないと、後で泣くことになりそう。
地下室を設ける場合に最低限、理解しておくべごく基本的な知識はコチラにわかりやすくまとめられています。
地下室のある家を建てるに当たっていろいろと参考になりますので、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね。
夢膨らむ地下室生活ですが、専門家の視点から見ると「あえて作らないほうが良いのでは」という指摘もあります。
それだけ、メリットも多いがデメリットも多いということですね。
特に「水」の問題は要注意!
コチラの動画が非常に参考になるのですが、「外気温が35度以上になる真夏でも、地下の温度は上がらず一定である」ということがポイントです。
外気が35度以上になるのに地下は20度。
この温度差は、「結露」の発生を助長してしまうのです。
結露による家への影響を最小限にするには、「断熱をしっかりする」「夏場は24時間空調で除湿を徹底する」などの対策が必要となり、当然、コストもアップします。
地下室でも半地下でも、施工そのものに加えて「地下室ならではのデメリットを緩和するための費用が加算される」ということは肝に銘じておくべきですね。
お住まいの地域の気候条件に応じてとるべき対策は異なるので、「その地域の気候条件を熟知している」という点では地域密着の工務店・ハウスメーカーを選ぶのが安心でしょう。
さらに、排水関係の知識が豊富で、地下室の施工実例も十分にある・・・という感じで絞り込んでいくと、自ずとどこのメーカーに頼むべきかが候補は絞り込まれていくのではないでしょうか。
一方、上記のようなデメリットは「ドライエリア」を設けることである程度までは回避できる可能性があります。
ドライエリアとは、言い換えれば「から掘り」のこと。
こちらの画像がわかりやすいかと思うのですが、地下室がある建物の外側の地面を掘った部分を意味しています。
出典:feve casa 公式サイト ドライエリアのある事例
ドライエリアがあれば地下室にも窓がつけられるので光を採ることができ、「子供部屋に窓がないのは良くない」「だから地下室を子供部屋にするのは好ましくない」というタブーも解消されるでしょう。
ドライエリアをちょっとした庭として使うこともできますよね。
外からは見えない部分で完全なるプライベート空間となりますから、そこにハンモックを置いてリゾートチックなくつろぎの場とするというアイデアも。
最近では、省スペースでできる浅いミニドライエリアも人気のようです。
気になるドライエリアの費用ですが、サッシ、雨水排水用のポンプシステム、タラップ(梯子のようなもの)、グレーチング(排水路の蓋)など一式150万円のプラスとなります。
こちらのサイトを参考にしてみると、注文住宅の新築で地下室を設ける場合の費用相場は、「ドライエリアなしが12.5坪で1250万円」、「ドライエリアありなら1400万円~」といったところです。
⇒ auiewo 「地下室のある家のメリット4つと費用、建築事例を4つご紹介」
地下室専門ではないので費用面では高くなりますが、実は大手でも地下室を得意とする住宅メーカーがあります。
SUUMOの「地下室ありで探す注文住宅特集」に掲載されていたメーカーをピックアップしてご紹介しますね。
積水ハウス
あえて仕切らず空間を広く使うシャーウッド工法を使った地下室。
ドライエリアを庭のように活用した広いリビングを設けた事例が印象的です。
積水ハウスは「鋼製地下室 B-CORE」さんとのコラボで展示場の地下室を作った事例もあります。
工場で作ったユニットを現地で連結するという新しいタイプの地下室。
「工期が早い」「精度が高い」「地震に強い」「広い地下室を作れる」といったメリットがあり、「今までなかった全く新しい地下室」として注目を集めています。
三井ホーム
防音性の高い地下室の設計に定評があります。
「楽器の練習をするために地下室が欲しい」「大音量で映画を見られるシアタールームが欲しい」といった目的で地下室を作るのであれば三井さんが最適ですね。
温度を一定に保てる地下室づくりも得意としているので、地下室を食品の貯蔵庫として使いたい(例えばワインセラーのような)というニーズにもこたえてくれます。
防音室についてはこちらの記事でも書いていますのでぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。
⇒ 趣味の時間を楽しむために!防音室といったらどこのメーカー?
ミサワホーム
「驚くほど明るく開放的な地下室を作れる」ということですが、確かに、写真にあるドライエリアつきの地下室は明るくヘルシーな雰囲気。
あえて壁を取っ払い、ガラス張りにしているのも潔い感じがします。
個人的には、「これだけ窓張りになっていて冬は寒くないのかな?」という点に疑問があったりしますが、その点も話を聞いてみたいなと思わせてくれる施工実例です。
出典:SUUMO 公式サイト ミサワホームの地下室 施工実例
残念なのは、上記はいずれも価格がオープンにされていないことです。
一方、LIFULL HOME‘Sの「地下室のある家」特集では価格情報記載されていますので参考にしてみましょう。
こちらのサイトだと、ミサワホームは坪単価90万円~150万円で紹介されています。
住友林業の家は70万円~100万円/坪。
他社(エリア限定の中小業者)の「地下室のある家」の相場は50万円台~80万円台なので、やはり大手で地下室のある家を建てるとなると高くつきそうですね。
注文住宅は、建売とは違って自由度の高さが魅力。
ですが、地下室のあるお宅はまだまだ一般的とは言えません。
地上の空間とは違った技術も必要になるため、メーカー選びを含めて事前のリサーチが必要です。
今回、ご紹介した5つのポイントを踏まえて、「作って良かった」と思える地下室をGETしましょう。
- 地下室は施工の難易度が高い
- ゆえに費用も高く設定されていて、地下室部分だけで1000万円超えもザラ
- 地下室専門メーカーであれば費用を抑えて地下室を作ることができる
- 地下室を設けることでメリットもあればデメリットもあり、特に「水」の問題は注意が必要
- ドライエリアを設けることでいくつかのデメリットは解消されるが、100万円以上の追加費用がかかる
ちなみに、楽器の練習部屋として地下室を検討されている場合は、「防音室」を作るという選択肢もあります。
防音室についてはこちらの記事で紹介していますので、ぜひ併せてチェックしてみてくださいね。
読者から頂いた感想
地下室は欲しい・・・!(30代 男性 )
楽器を演奏する身としては、注文住宅を建てるならぜひとも地下室はほしいところです。
防音目的以外に、あの秘密基地感に憧れます。
しかし、そんなに費用がかかるとは・・・。
費用がかさむといっても、もう少しゆるいだろうと勝手に思っていました。
とはいえ排水関係は手を抜けませんもんね。
地下は諦めて防音室にするか、他を妥協してでも地下室にするか、悩ましいところです。
半地下という選択肢もあるようなんですが、地下室と変わらないくらい費用がかかるんでしょうか。
それにどれだけ有効に活用できるか、他にどんな用途があるのかも気になります。
思いつくのは、防音スタジオ、シアター、ワインセラー、ぐらいですかね。
平屋建ての総合情報
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