三井ホームの2×4工法、気になるメリットとデメリット
木造ハウスメーカーとして人気の高い三井ホーム。
構造に2×4工法を採用していることは有名ですが、そもそも2×4工法って何?
三井ホームの構造体を細かくチェックしていきましょう。
それではまずは、2×4の基本から。
2×4工法はカナダからやってきた工法で、そもそも日本には存在いていませんでした。
工期の大幅短縮と熟練の職人の手を必要としないというところが大きな特徴で、それが戦後の大量生産のニーズにマッチして爆発的に広まっていきます。
とにかく安価で大量にすばやく生産できるんですね。
そういう背景から、2×4工法の最大のメリットは脅威のコストパフォーマンスと言えます。
機能性の面では機密性が高いことが大きなメリットとして上げられます。
それにより、室内の空調管理が行い易いのが特徴です。
三井ホームの全館空調とは相性のいい工法ですね。
しかし、機密性ゆえに室内の調湿がしにくいというデメリットにも転じる側面を否定できません。
得に2×4工法は、昔ながらの在来軸組工法に比べて壁内部の湿度の調節が難しく、構造体である木が腐ってしまうという問題も起こりやすいです。
加えて壁を構造体として使用するため、将来のリフォームなどで間取りを変えることはほぼ不可能です。
さらに、木の梁や柱を見せるデザインも難しくなります。
以上が2×4工法のメリットとデメリットです。
安価な大量生産を可能にした2×4工法ですが、高温多湿の日本の気候に合っているかというと専門家の間では疑問の声が上がっています。
もともと湿度の少ない寒い地方で開発された工法なので、2×4工法を採用するどこのメーカーでも、日本の気候にどう対応させていくのかが課題になっていますね。
三井ホームのモノコック工法は、超高断熱を謳い文句に機密性をさらに高めた工法です。
それにより室内の空調に必要なエネルギーを低減し、全館空調との相性を意識した造りになっているようです。
外部空間と内部空間を完全に遮断してしまい、内部の空間だけを快適にしようという考え方です。
ですので、「窓を開けて、気持ちのいい風と自然の調湿で夏を心地良く快適に過ごしたい」というニーズに答えるのは難しいでしょう。
対する日本古来の在来軸組工法は、まさに高温多湿の日本の夏をどう過ごすかに焦点が当てられています。
これは実際に日本の古い家に行ってみるとわかるのですが、エアコンや扇風機のごときものは何一つ使わずとも、涼しく日本の夏らしい快適な空間が実現されています。
構造体そのものが呼吸し、家そのものが生きている感覚は在来軸組工法ならではでしょう。
どちらを好むかは人それぞれだと思いますが。
限られたスペースでのお話でしたが、後悔のない選択の一助になれば幸いです。
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