長期優良住宅のアパートはほとんど普及していない
長期優良住宅のアパートがほとんどない理由は、建設にコストがかかる割りに家賃を取れないところにありそうです。
しかし、長期優良住宅のメリットは長持ちする点、アパートを貸す側にとってもメリットは大きそうなのですが、、、。
アパート、マンション両方とも日本では集合住宅の名称ですが、両者を区別するのに正確な定義はありません。
ただアパートは鉄骨や鉄筋造りのもの、マンションは木造や軽量鉄骨造りのものというイメージです。
分譲マンションとか億ションという言葉はありますが、分譲アパートはあまり聞きませんし、「億アパ」なんて言葉はありません。
アパートがさすのは、もっぱら賃貸住宅です。
さて、長期優良住宅はそれ以外の住宅と比較してコストがかかりますが、制度ができる以前の一戸建てすべてが2009年に定められた、長期優良住宅の基準を満たしていないかというと、そうではありません。
建築基準法に定められている耐震性能を1とすると長期優良住宅に求められるのは1.25以上、それをクリアする一戸建てはありました。
これは断熱性や機密性、他の基準においても同じです。
多少余裕を持って設計されていた一戸建ては、長期優良住宅をクリアしていたのです。
さて、これがアパートなど集合住宅となるとそうはいかずに、建築基準法ギリギリのスペックで建てられています。
いかに早くアパートの建築コストを取り返すかが関心事です。
アパートを借りるほうも、耐震性能などを気にする人は少数。
もっぱらチェックするのは広さと交通の便、そして家賃ぐらいでしょう。
ですから、長期優良住宅をクリアしているアパートはごく少数です。
一戸建てならまだしも、アパートとなると規模が大きくなりますから、長期優良住宅の基準を満たすにはコストが莫大です。
さらに、家賃でそれを補うにしても長期優良住宅をクリアしているからといって、市場価格より高いアパートに好んで入る人がいるとは思えないのです。
また、長期優良住宅では1戸あたり住居面積の下限やバリアフリーなどの基準も定められています。
長期優良住宅がアパートで普及しない理由は以上です。
しかし、重ねて調べていくと長期優良住宅をクリアできる設計のアパートもあることはあるのです。
しゃれたデザインのそれらは、いかにも若い世帯が好みそうで、これなら高めの家賃でも受け入れられるかもしれません。
長期優良住宅というと機能面ばかり強調されており、それ以外の面にはあまり目がいきません。
しかし、長持ちするという側面は長期にわたりアパートを経営できるということですから、もっと注目を集めてよいはず。
これに、例えば目をひく外観などの要素が加われば、貸し手のほうにもメリットは出てきます。
本来、長期優良住宅とは建てるほうのメリットを第一にしたもの。
それが借り手と一致さえすれば、長期優良住宅のマンションも、これからもっと増えてくるはずなのです。
平屋建ての総合情報
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