スマートハウスの普及で家電業界がアツい!その動向に注目
「家電大国」としての勢いは今は昔。
トップメーカーの業績も落ち込んでいるし・・・なんて思っているアナタは時代に取り残されています。
今、家電メーカーが力を入れているのは、スマート家電。
人気のスマートハウスにも採用されるもので、省エネ効果はバッチリなんです!
スマートハウスの普及で、業界の流れはどう変わっているのでしょうか。
家電と家は、それぞれ別物。
そんな時代はとうに過ぎ去り、今は「家と家電はつながっている」「ついでに車もつながっている」「ぜ~んぶひっくるめてコントロールして、省エネする」という時代なのです。
私はかつて、工場のエネルギー使用量を管理している部署で働いていたことがあります。
一つ一つの設備(物を作る設備だけではなく、空調設備も含む)が1ヵ月にどれだけの電力を消費しているのか。
それによるCO2排出はどのくらいになるのか・・・という換算をして、親会社に報告していたのです。
こういったマネジメントは、普通の住宅ではなかなか難しいですよね。
1ヵ月の電力・ガス使用量は請求書を見れば把握できるとしても、個々の家電製品がどれだけのエネルギーを使っているのかはわからない・・・。
そこを「見える化」したのが、スマートハウスというわけです。
時系列でデータを表示してくれるので、エネルギー管理の知識がない方でも省エネに取り組みやすいというメリットがあります。
そのデータを元に、電力の配分や使用量を最適に制御してくれるという機能を持ったスマートハウスもありますので、一般家庭でも企業並みのエネルギー管理&省エネ対策が可能になるというわけです。
家電は電機メーカー、住宅はハウスメーカー。
従来はそんな認識でしたが、昨今のスマートハウスブームで、家電業界と住宅業界は切っても切り離せない関係になっています。
家電メーカーの新製品では、スマートハウスの頭脳である「HEMS」システムに対応しているのはもはや必須条件と言っても過言ではないかもしれません。(「スマート家電」に分類されます。)
テレビなどデジタル家電の売れ行きが伸び悩んでいる中でも、スマート家電は好調!というメーカーも多いようですね。
住宅メーカーも、「スマートハウスを新築住宅の標準にしたい」という政府の目論みに後押しされるように、スマートハウス分野での実績を伸ばしています。
省エネ関係は、国や自治体の補助金制度も充実しているので、価格が高いわりには購入のハードルがそれほど高くないんですよね。
消費税増税に伴う駆け込み需要が増えていることも、スマートハウスが好調な一因と言えるでしょう。
家電業界と住宅業界は、傍から見れば「相乗効果で成長している」というわけですが、「どこのメーカーとタッグを組むか」によって住宅のクオリティーや売上が大きく左右されてしまいます。
自社でスマートハウスのシステムの開発を進めたり、断熱材の改良だけで省エネを達成したりする住宅メーカーもあるため、立場的には家電メーカーのほうが不利な状況にあるようです。
しかし、企業間でのライバル争いが激しければ激しいほど、技術的な面では洗練されていくというメリットもありますよね。
優れた製品を開発すれば、「ぜひうちの住宅に搭載したい!」という住宅メーカーや消費者がついてくるわけですから。
そのような意味では、「日本の電機業界もまだまだ捨てたものじゃないな!」と言えるでしょう。
ちなみに、新しい動きとして、家電量販店のヤマダ電機がスマートハウスを売っている!という話もあります。
・・・といっても、ヤマダ電機が単独で家を作っているわけではありませんのでご安心を。
住宅メーカーであるエスバイエルと連携したプロジェクトで、家そのものの商品名は「G-SMART」です。
家電量販店ならではの強みを生かして、豊富なラインナップの中から住宅設備を選ぶことができるのだとか。
設備メーカーやブランドのしがらみがない分だけ選択肢の幅も広く、結果的にはコストを削減することにもつながっているのです。
いろんな企業が参入して、ますます盛り上がりを見せているスマートハウス分野。
住宅購入を考えている消費者の立場としては、これからの発展に期待が高まります。
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